「プリズンブレイク」よりも面白い海外ドラマなんてない。そう思ってる人間がたくさんいると勝手に思っている。なぜなら俺がその一人だから。プリズンブレイクを見て以来他の作品にも挑戦しようと思うが、大体一話目で見るのを止めてしまっていた。プリズンブレイクは他の作品よりも一話目で見てる人の心をつかみ、二話以降で圧倒し、感情を刺激してくれた。その理由は脚本と登場人物、雰囲気がうまく重なっていたからだと思う。
今までそう思っていたが、突如俺の前に現れたスペインドラマ「ペーパー・ハウス」がこの固定観念を吹き飛ばしてしまった。(ネットフリックスで放送中)
今回はこの作品を紹介していこうと思う。プリズンブレイク並みに面白い作品を探しているなら絶対見てほしい、そんな作品だ。
できるだけネタバレを控えていこう。
大まかな内容
ベースは、プリズンブレイクと同様だ。プリズンブレイクは兄を助けるために弟が体中に刑務所の設計図の入れ墨を入れたり、人間関係などを参考にして大規模な計画を立てる。ペーパーハウスに関しては、一人ではなく組織で計画を遂行していく。組織がその犯罪を行うまでに要した期間は5か月。その期間で教授と呼ばれる人間が個性豊かな組織の人間に作戦を叩き込む。
そして気になる行う犯罪が、銀行強盗。ただの銀行強盗ではなく、造幣局を奇襲するというぶっ飛んだ犯罪だ。造幣局をジャックし、ジャックしてる期間に紙幣を刷り続けるという誰もが予想できないことをやる。
組織の人間は教授とお互い知らない者8人で結成される(一部、兄弟や親子関係のものもいる)。教授はその作戦で大切なことをみんなに約束させる。
この事件では、一滴たりとも血を流さないこと。
他の人間と個人的な関係を持たないようにすること。
そしてお互いをコードネームとして世界の都市の名前(東京、ベルリン、リオ、モスクワetc…)で呼び合う。
登場人物
1.トーキョー(ÚrsulaCorberó(ウルスラ・コルベロ))

犯罪組織の一人で物語のナレーション進行をしていく存在。めちゃくちゃセクシーだがトラブルメーカーな問題児。はっきり言うと作戦には不必要だと思ってしまうとおもう。多分見てる人全員こいつが嫌い。個人的に昔のわがままな彼女を思い出して何回も腹が立ってしまった。ただTOKIOのセクシーシーンを見ると顔の筋肉が緩んでしまう、小悪魔的存在。
2.教授(Álvaro Antonio García Morte(Álvaro Morte))

今作品で最も重要な存在且つ「ペーパー・ハウス」好きな登場人物ランキング1位であろう存在。みんなを一から教育し、作戦を一人で仕切っていく。このドラマの最大の魅力は彼の知能的でおもしろい作戦が行われていく。人質、警察、世間の行動パターンをほぼ読み切っていくが、少しずつ作戦に綻びが出始める。そんな場面でも思い切った行動で何度も危機を免れていく。どんなピンチな状況でも彼が出てきてしまえばハラハラの感情は次第にワクワクに変わっていく。
3.警部:ラケル(Itziar Ituño)

事件のネゴシエーターを務め、教授とのやり取りを担う警部。夫と一人の娘の親権を取り合う最中に事件に巻き込まれる。教授との交渉で毎回振り回されてしまうが、だんだん事件の核心に迫っていく。教授と警部の関係でこの作品の展開に引きこまれたといっても過言ではない。事件が解決しても幸せになれない状況に飲み込まれていく。個人的に警部が鼻ピアスできるという自由な国スペインに憧れを抱く。
4.ベルリン(Pedro Alonso)

この事件にかかわるまでは、普通の宝石店を襲う強盗。そしてこの実行部隊のリーダーを務める。自分の中にいろんな美学を持っていて軸がぶれず、自分大好きで芸術的。他のメンバーと比べていつでも冷静さを保つかっこよさがある。教授と一番の信頼関係を持っていて、個人的に教授とベラチャオを歌うシーンがとても美しく、印象に残っている。
5.ナイロビ(Alba Flores)

組織の中の貴重な女性キャラで偽造のスペシャリスト。楽観的思考で組織に問題が起こると基本彼女が収める。トーキョーよりも落ち着いているなら、付き合うなら彼女と思っている人が大半だろう。(個人的に突き合うならトーキョー)
ペーパー・ハウスの魅力
最大の魅力は、教授の作戦だと思う。ピンチが訪れたとしても基本そのピンチは教授の予想範囲内であらかじめピンチ解消の策が用意されている。予想範囲外のピンチが起きた時はもっと面白く、ぶっちゃけどう転ぶかわからない。組織側に優位な状況でも、時間がたつと警察側が優位になることもある。作戦が崩れていっても何とかして立て直すのが、まるでプリズンブレイクのようである。
そして忘れてはならないのはダリの仮面だ。

この仮面が生み出すカオスな雰囲気がたまらないと感じるだろう。とても奇妙でこの仮面もいろいろな作戦に使われていく大事なアイテムとなっていく。この仮面だけでなく、スペインドラマという今までにないジャンルなので、音楽や人間という違う雰囲気も感じることができるだろう。スペインの音楽は他の国の音楽よりもどこか芸術性があり、スペインの人間の会話、言葉もまた新鮮なのでスペイン語で見るほうが楽しめるだろう。
またセクシーシーンも男性にはたまらんだろう。最近思うのは、素晴らしい作品はストーリーだけでなくセクシーさで心と恥部を刺激してくるんだと。ハッピーセットにおもちゃがついてくるように、良い作品にはエロがついてくるものなんだと確信した。
現在この作品のシーズン2まで見終わったが、見終わって感じたことは物事は善と悪だけでは測れないということ。どういうことかというと、造幣局を襲うという行為自体、自分自身「本当に悪いことなんだろうか?」という気持ちにされてしまう。
普通なら悪だが、このドラマを見ることでそれが疑問へと変わってしまう。ストーリーや雰囲気だけでも素晴らしいのに、しっかりとメッセージ性が入ってる隙のない作品だということだ。
まとめ
本当にみてほしいという気持ちでネタバレ要素を控えたのであまり多くは伝えることはできなかった。
ただこの記事を読んで、ネットフリックスが見れる人は2話まで見てほしい。一話目で雰囲気に飲まれ、二話目で展開で圧倒されるだろう。個人的な話をすると、気付いたら二話の最後でスタンディングオベーションしていた。ドラマをみてそんな経験今までになかった。
何が言いたいかというと、この作品が最高だということ。一つ注意するとしたらはまりすぎ注意だ。もし今君が長期的な時間に余裕を持っていたらこれ以上君を楽しませてくれるものはないと断言できる。
ということで今回はプリズンブレイク好きは「ペーパー・ハウス」がおすすめだという内容だった。
それでは今回はこれで以上だ。